はじめに
「定時」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
私は現在、派遣OLとして働いていますが
かつては「某ブラック物流企業」に派遣された事がありました。
そこでは毎日のように、丸投げされ、責任を押し付けられ、評価は数字のみ。
仕事そのものよりも、人間としての扱いに心が削られていく日々……。
今回は、定時退社すら拷問に変わるブラック職場での体験談を正直に綴ります。
同じように理不尽さに疲れている方に少しでも共感していただけたら嬉しいです。
そして、この記事の最後には
「派遣求人の地雷ワード」
「実際の派遣面談で使える質問集」
も載せていますので、参考にしていただければ幸いです。
ブラック物流会社~導入編~
ブラック物流会社と出会ったのは数年前のことでした。
ちょうど最初に派遣された大手企業から切り替わるタイミングで
「今までの経験をいかせる環境で働きたい」と考えていた時期。
そこで派遣会社から紹介されたのが、
後に”ブラック物流”と呼ぶことになる企業でした。
担当の営業いわく

穏やかな企業様ですし
ご経験的にもすごくフィットすると思います!
とのこと。
その言葉を信じて、即エントリー。
面談もスムーズに進み、即内定。
他に比較検討できる案件もありましたが、
「条件が少し悪くても、環境が良くて経験が積めればOK」
そう思って、深く確認もせずに入社を決めてしまいます。
………今思えば、これこそが地獄への入り口でした。
恐怖体験その1:洗礼
忘れもしない、入社初日のこと。
私が配属されたチームの構成は
- 🚹課長(40代)
- 🚹男性社員3名(30~50代)
- 🚺女性社員1名(20代後半くらい)
でした。
挨拶すると男性社員は「分からない事は何でも聞いてください!」と好印象でした。
片や、女性社員はうつむいて目も合わせてくれない……。
これぞ、この会社を象徴する場面でした。
「どうせすぐ辞めるんだから、優しくするだけ無駄」
そんな考えが、組織全体に悪循環を招いていることはすぐに分かりました。
「感じ悪い会社だな…」と思っていたら、間髪入れずに課長が話しかけてきました。

履歴書出せます?

(履歴書………?)
あっけにとられつつ、どこに提出するのか?どの程度書けばいいのか?と確認すると………

税関です!経歴は適当でいいんで。急がないけどなる早で!
急がないけどなる早ww
これがブラック物流の”洗礼”でした。
初日は言われるがまま履歴書を提出し、定時で帰宅。
しかし帰宅した瞬間、どっと疲れが押し寄せ……。
すでに「退職」の二文字が頭をよぎっていました。
恐怖体験その2:地獄の朝礼
この会社では……
- 始業
- 昼休み前
- 終業
………毎回チャイムが鳴り、強制的に朝礼がスタートする。
(学校か?役所か?それとも刑務所?)

では、朝礼始めます!
業務状況教えてください。
嫌な予感しかしない。
続々と慣れた様子で、だるそうに社員達が報告を始める。
そして……、いよいよ新参者の私の番が回ってきた。

あめだまさんは?

・・・本日振られた業務から着手します。

では本日もよろしくお願いします!
形式的に淡々と進む朝礼。
けれど、社員だけの空間に突然ぶち込まれ、発言を求められるこの状況。
(これは、”洗礼”を越えて”試されてる?”)
しかも、この形式上の朝礼、経験上ほぼ100%………
- 業務効率は上がらない
- 誰の役にも立たない
- だたの「暇つぶし報告会」
にしかならない。
私の目の前の席の社員なんて

うわ。めんどくせえ。もう帰りてえ!
と普通に口にしている。
それを周囲の社員は「また始まった」とばかりに流す。

色々効率悪そう。
全然穏やかじゃないじゃん。
やっぱり、この時の私の直観は‥‥正しかった。
恐怖体験その3:丸投げ
朝礼が終わると、すぐに最初の仕事が降ってきた。

明日納品希望の書類作成できます?簡単なんで。

はい………。
この一瞬の沈黙が、すでに地獄の始まりを物語っていた。
作業内容は…
インボイスやパッキングリストに記載された商品のアイテム数、通貨、重量をもとにシステムへ入力するだけ。
一見、単純そう。
でも実際は……
- 0.01のズレも許されない
- 税関に提出が前提だから社内チェックも超厳しい
- 知識も経験もフル稼働しないと無理ゲー
前職で通関書類に慣れていた私ですら、時間に追われ、プレッシャーで冷や汗。
しかも指示は、例の決まり文句。
「まずやってみて」

‥‥これが俗にいう”丸投げ”
なぜ丸投げするのか?答えは簡単。
ミスしても責任は派遣に押し付ければ済むから。
その証拠に、社員に確認をお願いしても……
社員⇒備考欄にぽん!とシャチハタを押すだけ
確認という名のスタンプラリー!!
良心的な会社なら、新人にはこう言うはず。
「最初はゆっくりでいいから焦らず、正確にやりましょう。」
でも、ブラック物流は真逆。
- 新しく入った派遣だろうが関係なし
- 翌日が納期の書類も容赦なく押し付けてくる
- 使えるものは何でも使う
なんとか作り終えて審査課へ提出。
だが、これはまだ序章にすぎなかった。
この後、私を待ち受けていたのは‥‥
- 「恐怖の社内ルール縛り」
- 「嫌味づくし」
だった。
恐怖体験その4:嫌味づくし
丸投げで作成した書類を提出した私。
すると数時間後…
審査課からのお呼び出し。

これ、ここが違ってますね。

(あ、ミスってた‥?)
訂正した直後、更に一言。

いや~、こういうの”普通”は間違えないんですけどね
でたー!!必殺「嫌味ワード」。
間違いを正すだけならすぐに終わるのにわざわざ精神を削りに来る。
これがブラック物流の”真骨頂”。
しかも、その訂正率は毎月のように数値化されており
まるでそれが個人成績かのように突きつけられる。
- 訂正率=派遣の評価
- ただし、元データが間違っているパターンも多数
- でも社員はスルー、責任は全部こちらが負う
つまり…
「最初から丸投げしておいて、後から嫌味で追い打ちをかける」
こういうやり方は、効率ゼロ、ストレスMAX。
私は、この瞬間から強く思うようになった。
「ここで、人間らしく働こうとする事自体が間違いだ」と。
まとめ:ブラック物流で学んだこと
こうして、「丸投げ」「嫌味」「訂正率」というブラック物流三種の神器に晒され、
心はズタボロに。
ストレスで手湿疹まで発症しました。
- 洗礼=派遣を人扱いしない文化
- 朝礼=形だけの効率ゼロ儀式
- 丸投げ=責任放棄のシステム
- 嫌味攻撃=精神削りの総仕上げ
半年もたえ続けた自分に驚きますが、
正直、仕事の内容よりも「人として扱われないこと」が何よりも辛かったです。
派遣は消耗品ではない。
でも、この会社ではそれが空気のように
”当たり前”でした。
後から入社した派遣さんが1か月と持たずに何人も辞めていく光景を見て改めて思いました。
「環境を見る目を養わなければ本当に危険だ」と。
さいごに
こういう地雷職場に間違って入社しないためにもここからは、「失敗をどう避けるか」に焦点を当てます。
求人票や面談で必ずチェックしておきたいポイントをまとめたので良かったら参考にしてください。
⚠派遣求人要注意ワード8選⚠
求人の表現 | 裏の意味 |
未経験OK | 実際は即戦力を求められることが多い。 完全OJT。 |
優しく教えてくれる社員さんばかり | 最初の数日は丁寧で、後は丸投げ、放置。 |
正社員登用実績有 ・切り替え可能 | 配属部署で必ず社員に切り替わる保証はなく人手不足で社員に切り替えを推奨しているケースも。 条件や実績を要確認がマスト。 |
風通しの良い職場です | ほぼ確実に地雷。 |
スキルアップできます | 雑務が多い。成長要素はない可能性も。 |
長期安定 | 派遣は3年が上限。長期=3年を超えて契約延長になる可能性は低い。 |
アットホームな職場 | 派閥や人間関係が濃すぎるリスクあり。 |
駅チカ・通勤便利 | 条件や職場環境のマイナスを隠している可能性がある。 |
- 応募前に求人票の地雷ワードを入念にチェック
- 営業担当に「定着率」や「配属部署の構成」を聞いておくと安心
- 前任者の在籍期間は可能なら必ず確認
ブラック物流の求人票を今振りかえってみると
これでもかというくらい地雷ワードだらけでした。
つまり「求人票の裏を読む力」さえあれば回避できたんです。
面談での質問集
私が「これを聞いておけば…」と後悔した質問をリストにしました。
- 自己紹介するか?⇒面接官が「○○課の○○です」と名乗らない会社は危険。
- 評価基準は?⇒数字のみか、日々の姿勢も見るのか
- 責任の所在は?⇒ミスが起きた時に個人に丸投げされないか。
- 派遣の定着率⇒聞ける範囲でOK。営業にも要確認。
特に「1と2」だけでも聞けば、その会社が派遣を仲間として扱うかどうかが見えてきます。
営業がどれだけ「この会社はおススメです!」とゴリ押ししても
面談で違和感を覚えたらスパッと切ってOK。
譲れない条件が給与なのか、環境なのかは人それぞれ。
でも、実際に働くのはあなた自身です。
どうせ働くなら
”人として扱ってくれる職場を選んで欲しい”。
私の地獄体験が少しでも誰かの参考になれば幸いです。
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